大雲好日日記-128 「松本利江さんの文学賞受賞を祝す」

松本利江さんの文学賞受賞を祝す(令和3年5月19日)

 

「第15回岡山県『内田百閒文学賞』受賞作品集」

(作品社、2021)、定価1000円(税別)

 

長岡禅塾の経理部門を担当していただいている

松本公認会計士事務所の松本利江さんが、

このたび第15回岡山県「内田百閒文学賞」優秀賞を受賞された。

 

松本さんとは会計上のことで、

決まって月に1,2回お会いしているのだが、

小説を書いておられることは露知らなかった。

今回、受賞のことをお聞きして、

驚きとともに何やら私まで嬉しくなった次第である。

 

今回受賞された小説「岡山駅から」は、

終戦直前に「満蒙開拓青少年義勇兵」として、

15歳で満州にわたって、そのまま帰国することのなかった

松本さんのお母様の従兄の思い出に材を得たものだそうだ。

 

私は頂戴した日に早速読ませていただいたが、

芥川賞作家の小川洋子氏も選者の一人として推薦されただけあって、

読ませる優れた作品だと思った。

 

松本さんからお聞きした話では、

今度の小説では、タイトルをつけるのに苦心されたとか。

 

けれども「駅」は人の別離の場所でもあるので、

従兄との永遠の別れがテーマになった今度の小説のタイトルを

「岡山駅から」とされたのは、良かったのではないか、

と私は勝手に考えている。

 

プレッシャーになるといけないが、

次作も楽しみにして待ちたいと思う。

 

テッセン(長岡禅塾)

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